猫のクローン 同じ毛柄になるとは限らない?!

三毛猫とキジ白猫が並んで座っている

もう一度、あの子に会いたいという願い

「もし愛猫と、もう一度会えたら…」

愛猫との別れは、かけがえのない日々を奪ってしまいます

「もう一度触れたい、声が聴きたい…」

そう願うのは、ごく自然な感情です

そんな想いを叶えてくれるかもしれないのが クローン猫 という技術

「クローン」と聞くと、”まったく同じ姿” を想像しがち

でも、クローン猫は元の猫と 毛柄が違う 場合があるのです

この記事では、実際にあった三毛猫レインボーとクローン猫CCの実話をもとに、遺伝子や命の不思議をご紹介します

クローンとは?

クローンとは、細胞からDNAを取り出し、まったく同じ遺伝情報を持つ新しい命を生み出す技術です

有名な例は1996年7月にスコットランドで誕生した羊の「ドリー」

成体の体細胞から初めてクローンが作られたことで世界中に大きな衝撃を与えました

猫のクローンも、すでにアメリカや韓国、中国などで誕生しています

世界初のクローン猫「CC」とオリジナル猫「レインボー」

とってもかわいい三毛猫とキジ白猫

2001年にアメリカで誕生した世界初のクローン猫「CC(Copy Cat)」は、オリジナル猫の「レインボー」と毛柄がまったく違っていました

レインボーは三毛猫、でもCCはキジ白柄でした

さらに、性格や体型も異なっていました

レインボーはおっとり太め、CCは活発でスマート

この出来事は「遺伝子が同じでも外見や性格は異なる」ことを世界に示した象徴的な例となりました

CCはその後、里親のクレマー夫妻のもとで幸せに暮らし、2006年には出産を経験し、18歳で虹の橋を渡ったそうです

なぜ同じ遺伝子でも毛柄が違うの?!

柄が違う4匹の仲良しの猫が集まっている

なぜ、レインボーとCCは同じ遺伝子にもかかわらず、毛柄や性格が違ったのでしょう

猫の毛柄は 遺伝子だけで決まるわけではない からです

遺伝子は体を作る設計図ですが、そのすべてが同じように発現するとは限りません

環境や偶然によって、働く遺伝子と眠ったままの遺伝子に分かれてしまうのです

特に三毛猫やサビ猫の毛柄は「X染色体の不活性化」というランダムな現象によって決まります

細胞分裂のたびに、どちらのX染色体が働くかは偶然

その積み重ねが、世界で一つだけの模様をつくります

だから、同じ遺伝子を持っていても模様の出方は再現できないのです

性格も同じとは限らない

毛柄だけでなく、性格や行動もオリジナルとは異なることがあります

猫の性格は遺伝よりも 育った環境や経験 による影響が大きいからです

家族との時間、遊んだ思い出、お気に入りの場所、大好きなご飯…

そのすべてが、その子らしさを形づくります

クローンは「生まれ変わり」ではなく、新しく誕生した大切な命 なのです

最近のクローン猫は似ている?! それは偶然と技術の重なりかも

そっくりだけど少しだけ違う兄弟のようなトラ柄猫

近年「元の猫とよく似たクローン」が生まれるケースが増えています

その理由は次の通りです

1.毛柄が単純な場合
  単色や明瞭なぶち模様は再現しやすい

2.代理母の影響を制御できるようになった
  胚の発達を安定させる技術が進歩

3.毛柄遺伝子の理解が深まった
  発現のばらつきを抑える技術の向上

ただし、X染色体の不活性化など「偶然の要素」は完全に制御できません
似ることはあっても、完全に同じにはならない

つまり、たまたま似たクローン猫が誕生する例は増えてはいるものの、再現性が保証されたものではないのです

猫の毛柄や性格は、思っている以上に繊細で奥深いもののようです

🌸おわりに:今、そばにいるその子を大切に

飼い主に抱かれて安心して眠る猫

「また会いたい」― ― そんな思いが生んだクローン猫

クローン技術は、愛する猫との思い出をつなぐひとつの手段ですが、魔法のようにそっくりな猫を作るわけではありません

同じ遺伝子を持っていても、”あの子”は世界に一匹だけ

あの子の代わりはいないのです

その事実が、命の尊さを、私たちに教えてくれます

あなたのそばにいる猫も、かつて一緒にいた猫も、この世界のたったひとつの、奇跡のような存在です

だからこそ、今そばにいる猫とのその一瞬一瞬を大切に…

猫との愛おしい日々が、幸せに満ちていますように

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